ToyToy屋

TonKori

僕は何故トンコリを弾くのだろう?理由は分からない。

チューニングに手こずる事が多い楽器だが、弾くのは簡単。

自由に開放弦を爪弾くだけ。ただそれだけの事。

作為の入りづらい楽器って事はメリットである。

僕もいろいろ今の時代の電子機器をトンコリに繋ぎ実験を致します。

実験結果は、程々に。やり過ぎると、トンコリの体温と言うか優しさが消えてしまう。

音が小さいのは古い時代に生まれたからで、仕方ない。

今の時代に合う様に音量を稼ぐ事でも大変だった。

よく言われる、武器のない楽器だねと、楽器は武器じゃないでしょと僕は返す。

先日、大手音楽業界の作詞家と会った。彼に言われたのはこんな事。

よくその楽器で作詞&作曲できますね!凄い技術を持ってますね。と言われた。

逆に音楽をよく知らない人は、何あんな簡単な楽器でプロだって言えてるよな!

となるのです。あ〜めんどくさい!僕とセッションしたら分かるよ!

僕の気持ち!トンコリの気持ち!君にたった五本弦の開放弦だけでステージに立つ勇気があるのかい!

そこまでは言わないけど、プロより舐めてみてくる素人の方がめんどくさい。

僕は五本弦の内、一音にだけ合わせて歌うと言う荒技を自然に身に付けた。

一音にだけ合わせ歌い、他の四音は自由に飛び回るだけ。語源化するのが難しい。

自然に音感は鍛えられる。当然、歌い方は難しい。捨て音がないからだ。

だから、僕はトンコリに鍛えられるのです。トンコリが僕の師匠なのです。

トンコリ本来の持ち味を壊さずに今の時代で、トンコリを弾いて行きたいのです。

アイヌだから弾くのではなくね。弾きたいから弾く。歌いたいから歌う。

ただそれだけの事。トンコリと言葉で絵を描きたい。だから日本語で曲を書く。

僕は日本語で育ったのだから、母語は日本語。

樺太アイヌの楽器を使い日本語で曲を書く意味が僕にはある。

ソングライターとしては大変だけど、生まれて来るシンプルな曲は愛おしい。

先人達への感謝の曲ばかり書いてきたけど、今の僕には仲間達への感謝を込めた曲も書けるだろう。

ラブソングは無理だけどね。恋をしてないと歌が枯れるらしい。ソングライターって怖い。



今日も最後まで読んでくれて、イヤイライケレ〜。

ToyToy