ToyToy屋

歌い継がれる歌

阪神・淡路大震災から26年なんだね、その当時、僕は足を骨折していて、仕事もない、ライブもツアーもない状況で、足を引きずりながら、嫌だったけど、アイヌの木彫りを習い、なぜか給料が貰えると言う汚い世界にいた。その当時は汚い世界だって理解していなかったのが、残念で悔やまれる。


あの日、いつもの様に木彫りを習う会場へ行くと、テレビから阪神・淡路大震災の映像が映し出されていた。言葉を失いながら、僕はその映像を見ていた。


何もできない僕だけど、すぐに気付いた事があった、僕が木彫りを習っていた場所は、カムイノミ(セレモニー)をする場所でもあったのです。僕は直ぐに先生と言われる人に、カムイノミを今からしたいと直談判した。だが、その先生と言われる人物に、直ぐに断られた。


あの映像を見ながら木彫りをする事は、僕には出来なかった。そして、カムイノミを断られた事での人間不信に陥った。祈ることすらしないアイヌに幻滅していた。そして、そこには、何もできない、自分もいた。


僕が北海道で悶々としている時期に、阪神にて、中川敬(ソウルフラワーユニオン)が書いた曲、満月の夕。この曲は震災で苦しむ人達だけじゃなく、そこに行けない、何をすればいいのか分からない、僕等をも勇気を与えた。そんな歌い継がれる歌が生まれていた。


僕も数年前まで、トンコリで歌っていた。人々はどん底を味わい、そして支え合った。そこから歌が生まれ、歌い継がれる。今も歌い継がれている。


僕が先人達から受け継いでいるウポポ(アイヌの歌)も、いったい何年位、歌い継がれているのだろうか、沖縄の民謡もにしても、日本の民謡にしてのも、時空を超えて歌い継がれる歌達には人を幸せにする魔法が含まれている。メロディーにも歌詞にも魔法が含まれていて、歌はこの世もあの世も繋ぐ。


この日本列島には、魔法の歌が歌い継がれている。僕はそう思っている。これからもそんな歌い継がれる歌に出会って行きたい。










今日も最後まで読んでくれて、イヤイライケレ〜


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